DES-TAI第三戦

DES-TAI EUROCUP 第2戦 2009年6月7日 オートポリス

 この第2戦は毎年ながら、『もしかしたら梅雨に入りそう?まだ大丈夫かな??』とかいう微妙な時期で、参加者も様子見と言うか本当の日和見で出足が遅いんですよ、ところが今年は皆さんのお陰で、遠くは四国からもエントリーをいただき、総台数24台と言う、近年まれに見る大盛況となりました。昔は当たり前の台数でしたが、最近の不況とガソリン高、それに個人情報何たらと言う難しいものが重なりまして、こちらもアナウスのしようが無く、いままでの参加者の名簿に頼るしか無い状態で、だんだんジリ貧になっていたんですが、皆さんの呼びかけとネットのお陰で半分近くが初参加のフレッシュなメンバーとなりました。

そして当日です!この時期になると夜明けも早いんですね、早朝5時半スタッフはアパルーサに集合でしたがもう、うっすらと夜が明けていました。幸い今回は天気予報も当たったようで、うす雲はあるものの雨粒の心配はなさそうです。阿蘇の外輪山を登っていくと、朝日に雲が反射してとても幻想的です。ところが中腹辺りに差し掛かると、何とその雲がいっぱい下りてきて、5m先が見えないくらいの濃霧になりました。こりゃ大変!!でもここが霧の時はオートポリスは大丈夫のはず!?とオートポリスに電話入れたら『ハイ今、真っ白ですよ、大丈夫この霧、時間通りに晴れますから・・・』といたって冷静です。しかしこちらは気が気ではありません雨より怖いオートポリス名物の霧です。こいつが現れたら“中止”の二文字が・・・

いよいよ受付の時間となり、メインゲート横で皆さんの到着を待ちます。霧の彼方から心地よい爆音が轟いて、BMWがポルシェが、そして静かにキャリアで引っ張られてスーパー7がやってきます。皆さん『凄い霧だったねぇ〜、大丈夫かな??』と言う会話で始まります。でも阿蘇名物の朝霧なので時間とともに消えると言う話でこういう日は絶好のサーキット日和になるんだそうです。そしてその通りに8時を回るころにはすっかり晴れ渡り、皆さん霧の事は頭からなくなり、そそくさと戦闘準備を開始しています。

今日はウォーミングアップの時間が設けられています。フリー走行タイムを参加者が任意で走ることが出来ます。20台の参加車輌が、軽く肩ならしに出て行きました。前回は不覚にもここでオーバーランで本戦リタイヤと言う方もいましたが今回は皆さん無事にバリヤーの餌食にならずに終わったとホッとしてたら、なんと深浦180SXがチョボチョボバリバリとエキパイの割れたような音を出してパドックに戻って来ました。どうしたんだろうとエンジン覗きこむと、どうやらエキマニの破損かガスケットの破れのようで『今日こそラジアルで20秒切り敢行するのだ!!』と張り切ってたんですが深浦さん、残念ながらここで本戦グリッドをあきらめる事になりました(無念です。
そしていよいよ今日のゴールドカップレースの露払いとして、EUROCUPの始まりです。今日は総合狙いのスーパークラス(スーパー7)を筆頭に、ポルシェ・BMWクラス、そしてその他のインポートカーと初心者国産クラスのジュニアで総代数24台の参加です。そのうち深浦180SXはグリッドに姿はありませんが、これだけそろうとやはり盛り上がりますね、見てる方としてはワクワクします。主な参加者は工藤スーパー7にそれを狙う坂井スーパー7、この2台が優勝候補、そして広本、桑島のスーパー7、ポルシェでは初参加ながら10秒切りの実力と言う、田中997GT3、そしてお久しぶりの大殿964、走る度に速くなる井上964、BMWはご存知くるくるMクーペに驚愕のE30鶴丸、そして久しぶりのアイディング脇、又S54エンジンをツーリングに押し込んだ初登場の竹内332TR、その他何時もの松木、田口、北村のE46 M3軍団、常連吉川M3Cに初登場の阿南M3B、そしてジュニアクラスにはユーノス、S2000、ゴルフGLI、と多彩な顔ぶれです。四国からはポルシェ964RS,E46320、スカイラインGTR、S2000と4台で愛媛から遠征していただきました。今回特に、ブリーフィングでは、初めての方も多いことだし、速い車が後方に隠れている可能性もあり、相手がどう動くか解らない場合もあるだろうしと言うことで、各自スタート後ヘヤピン通過までは無理せず十分注意していただくようにお話しました。とにかくお遊びですから、大事な愛車をつぶしても何も無いわけです。安全第一、無事の生還をお祈りします。と言う事ですよね!!

そしていよいよオンタイムでEUROCUP決勝の時間です。空は見事に晴れ渡り、 初夏の日差しがいっぱいに降り注いでいます。気温はまだ20℃前後ながら路面温度は相当高くなりそうです。そしてパドックの待機場から工藤御大のスーパー7を先頭に各車コースへと出撃です。1周してドキドキワクワクを押さえながら各自決められたグリッドへ・・・。今日は前回に続き工藤スーパー7がポールです。その横には「今日は勝つから(^^V」と気合十分で、ようやくエンジンが出来上がって久しぶりの参加となる坂井スーパー7、EUROのトップは最近くるくるしないMクーペの瀬戸5番目ポジションだ、そして前回みごとそのくるくるMクーペから逃げ切った鶴丸E30、そして初登場ながらEURO最速であろう田中997、大殿ポルシェは脇アイディングに続いてのポジションだ、スタート前の今日の見所は、とにかく接戦!?スーパー7は工藤、坂井、広本、桑島といずれも10秒を切る実力、しかも坂井と工藤はどちらかが優勝間違いなしだろうと言う予想、それに田中997がどこまで食らいつくか?その後ろでは瀬戸Mクーペ、鶴丸E30、脇アイディング、大殿964、竹内ツーリングがいずれも13〜〜15秒くらいでひしめき合っています。そして中堅クラスでは、吉川、阿南、田口、そして松木のBMWM3勢が20〜22秒くらいでここも先行争いが厳しそうです。今日はEUROクラスの上位3名の予想が難しいですね!?誰が脱落するのか??とても興味津々!(^^)!(失礼 あおっちゃいけませんね、皆さん勝っても何も出ないから適当に頑張りましょうね・・・
何時ものよう、グリッドについて選手紹介も終わり一瞬の静寂が訪れ、1分前の表示板が出て一斉にエンジン音があたりに轟きます。そして30秒前、5秒前、レッドシグナル点灯、消灯!!スタートとなりました。
グワワワワとスーパー7の排気音が響き。一斉にグリッドから散らばります。先頭は上手いスタートを切った、工藤スーパー7、2番手からスパ~~ッとその工藤さんを抜く予定だった、坂井スーパー7は見事なシフトミス!!、後ろから煽られ、車の群れのかなにどっぷりはまり込んでしまう。赤い997田中が、そして Mクーペが、アイディングが、怒涛のように押し寄せてくる、1コーナーは今回は白煙も上げず余裕で工藤スーパー7がトップで回る。その後ろは我先にとドヤドヤガヤガヤと通過していく、そして3コーナーS時の入り口で波乱が・・・、2列3列縦隊で通過する中で、インに飛び込んだユーノスがブレーキロック、アウト側ギリギリをコーナーリング中だった、白いポルシェRSのリヤタイヤに接触してしまった。たまらずハーフスピンするポルシェ、ユーノスは何とか立ち直って走りさるが、ポルシェはその場で動かない、どうした事かと見ていたら、やおらゆっくり動き出すものの、ヘヤピンを過ぎたあたりでリヤ右のタイヤ付近から白煙が!?どうも今の接触でトラブルを抱えたようだ。その頃中段では、鶴丸E30がパワー差で先を越されたS50エンジン組を必死に追いまくっていた。S字入り口から出口でアウトを取り、第一ヘヤピンのインをうまく抑えて、脇アイディングの懐に飛び込むが、オーバースピードでヘヤピンのアウトへ膨らむ、そこをすかさず、上手くスピードコントロールしてインを明け、鶴丸E30を先にやった脇アイディングがクロスラインでインからまた前に立つ、そしてそのパワーにものを言わせて、立ち上がりで引き離していく。その前では瀬戸Mクーペに大殿964がサイドバイサイドだ、いやぁ〜今日は面白そうですよ!!特に鶴丸E30は、パワーの無い分コーナーで攻めだるま!!ジェットコースターの下りからの右コーナーいとも簡単にアイディングにすり寄って行く、そして登りの複合コーナーで真横まで行く始末、ブリッジ下なんか道が足りなくてアウトにはみ出してしまいそうに・・・、でも200馬力で340馬力と互角の戦いです。この模様をじっくりと見ていた、竹内ツーリング、ストレートに入るとそのS54M3パワーでスルスルとスリップから、右側ギリギリを使って鶴丸E30の前に出る。と、ここでそのまま引き下がる鶴丸様ではないのです、1コーナーその竹内にして「あわわわ、どこにいるの?どっちから来るの??(@@;」とアセアセにさせるほどのブレーキングとバイクで鍛えたレーシングテクでアウトからインに振って1車線分右側ギリギリから抜き返していった。(竹内ツーリングとはなんとE46のツーリングボディーにS54M3のエンジンとSMGを積んだモンスターマシンなんです、当然ストレートは速いのです)又その前方では、大殿ポルシェの追撃に、これまた3周目のS字入り口でインをブロック気味に進入した瀬戸Mクーペだったが、アンダーが出てコース幅が足りず、グラベルに・・・、あわやスピンして2台とも・・・!?と思ったが、そこはベテラン上手くコントロールして、グラベル上をあわてず上手く走行して難を逃れた、そのどさくさで大殿964がポジジョンアップ今度は追われる立場に・・・いやいや大変ですね、まだ3周目ですよ!?トップは本日絶好調の工藤御大!!坂井スーパー7の出遅れで50mの差をつけて快走中、そしてスーパー7軍団の中に割って入った997GT3の田中が3番手走行中、第3集団でも黄色いM3阿南、松木E46M3,そして進境著しい田口E46、辺りが激戦を展開中、吉川M3Cも含めて同じようなタイムで激戦です。そして例の鶴丸E30は終始しつこく脇アイディングをロックオン、とにかくしつこいあきらめない!?

パワーに劣るE30で、1.5倍以上のパワーマシンと互角に渡り合っているのだ、もちろんアイディングも軽 量化済み、パワーウェイトレシオでもそのブレーキ性能でもE30に何一つ劣るとことは無いマシンなのだ。
E30も、もともとはれっきとしたアイディングコンプリートでしたが、エンジン逝っちまって今はノーマル です、でも昔よりタイムでてるんですね!!これは車の進化以上にアームと根性のなせる業のようですよ!?
その後ろにはこれ又、パワーにものを言わせて332TR竹内が迫る、しか車重は1.8トン近いらしい?? これで追いかけるのもたいしたもんですよね、車載映像見ましたがとてもスムーズな運転していましたよ。 その間に挟まれて、一番非力なE30は前見て後ろ見て、鶴丸さん大奮闘です。でも前の脇アイディング、
いやでしょうねぇ〜〜「何で離れないの?せっかくストレートで離したのにいつの間にか後ろに来て??」と 言う感じじゃないでしょうかね、私ならここで根性終わって「もういいや!?勝手に行って・・・」となると ころですが、脇アイディングもそうはさせじと、必死の防御です。幾度となくサイドバイサイドになりますが、 E30今一歩のパワー不足で、前には出られません。するとここで、脇アイディングとうとうたまりきれず、大き くお尻を出してしまったそうで、「やったラッキー」と思ったかどうか?この期に乗じて鶴丸E30念願の前に出 ます。こうなると逃げの一手、そのコーナリングパフォーマンスで逃げる逃げる!?と思いきや??今度は張り切りすぎたのか、オーバーラン、草刈作業のお手伝いを・・・!!
するとここで、逆に脇アイディングが「ラッキー!!」とその横をかすめて再度前に出て順位挽回、鶴丸E30 は、今度は虎視眈々と狙う、竹内ツーリングに迫られることに、今度は後ろと必死の防衛戦だ。
そうこうするうちに7周が過ぎチェッカー、トップは逃げに逃げて、工藤スーパー7が、約ストレート半分の 差をつけて一等賞!!、二番手は「スタートで終わっちまったよぉ〜」と嘆く坂井スーパー7が、そして3番 手にはEUROクラスのトップで田中997が入りました。そしてEUROの2番手争いは、くるくるMクーペ 瀬戸の一瞬のミスをついて、見事逃げ切った大殿964、そして「クソ~~~」と叫んだかどうかは解りませんが 瀬戸Mクーペが追撃及ばずで3番手でゴールでした。今日はEURO誰が表彰台に上がるのかが楽しみでした が、いやいや見ごたえのあるレース展開でした。その後はついにこちらも逃げ切った。脇アイディング、そし て、鶴丸E30の真横に竹内ツーリングが鼻の差まで追い上げて併走してのチェッカー、最後まで息をつかせ ぬレース展開でのゴールでした。

今回、皆さん激しかったですね、各所で接近戦が繰り広げられました。でも最初の接触以外は皆さん無事で したね!?、「いや〜僕も飛び出しました」「最終コーナースピンしたよ」と色々聞きましたが今回は特にエ キサイティングで、面白いEUROCUPでした。これだけタイムが接近して台数がそろうと面白いですね、 皆さん、次回も是非、よろしく頼みますよ。オートポリスも今回はいいレースでしたと言っていました(^^)
ただ最初のアクシデントは少々残念でしたが、ミーティングで皆さんにお願いしていた通り「スタート直後 の第一ヘヤピンまでは込み合うから絶対無理をしないで・・・」というのを守っていただけば起きない事故 でした。はやる気持ちもわかるんですが、そこは大人のお遊びと言う事で・・・タイムが接近してくると スタートで先にという気持ちもわかりますが、皆さん大事な愛車、ほどほどにエキサイティングにね(^_-)
ユーノスのドライバーもポルシェのドライバーにきちんと謝られたようですし、ポルシェのドライバーも 「仕方ないですよ次回は頑張るから」とニコニコして話しておられました。すこしホッとしています。
サーキットはどちらが悪いと言う、事故割合も裁定も無いですし、自分の車は自分で責任持つと言うのが決 まりです。お互い納得ずくでの参加ではありますが、なるべく事故の無いように皆さん心がけましょう。
“愛車でお気軽にモータースポーツを“というのがモットーですからできれば皆さん、無事に乗って帰れる ようにお互い理性ある楽しいバトルをやりましょう。瀬戸さんのオーバーランの話「ブロックラインを走って たら、コースが足りなくて、あそこで無理にハンドル切ったら、コースに戻されてクラッシュするかもと思い、 グラベルを走ることにした」冷静な判断、見事でしたね、どおりで最近“くるくるしないMクーペ”になった んですね!?(^0^)でもこれ鶴丸さん他の皆さんも良く周りを見ながらのベストファイトでした、それから ジュニアクラス1位でゴールの木村さん、見事2分20秒(17秒台を記録)を切って次回からS(シニア) クラスでの参加となりますよ(パチパチパチ)

DES−TAI終わって1週間目、工藤さんが、何とバイクでアパルーサに遊びに寄られました。しかもその バイク、30年以上前の《スズキ1100刀》逆輸入の当時あこがれのスーパーバイクでしたけど。ずぅ〜っと 持ってたそうですよ(@@;  何と昨日から天草の温泉にツーリングがてらの気ままな一人旅だそうで、
ご本人、アメリカンタイプのバイク(ヤマハVマックスも所有)よりこちらの方が疲れないと言う、とんでも ない還暦をとっくに越えた、チョイ悪親父ですね!?あ 失礼m(__;m (^^ゞ

それでは次回、とろけそうな真夏(7/26)のオートポリスでお会いしましょう。
それまで、皆さんごきげんよぉ〜〜(^−^)/

 

ゴルドカップ第2戦EURO CUPリザルト 

      ベストタイム
総合優勝 工藤健二 コージーレーシング7 207144
2位 坂井美裕 スーパーセブン 2分07秒105
3位 田中新二 ポルシェGT3(997) 2分10秒437

EUROCUP

      ベストタイム
1位 田中新二 ポルシェGT3(997) 2分10秒437
2位 大殿純央 R&Dポルシェ(964) 2分14秒683
3位 瀬戸貴司 くるくるMクーペ 2分14秒295

ジュニアクラス

      ベストタイム
1位 木村義智 TMRロードスター 2分17秒617