DES-TAI第三戦

今年のDES-TAIシリーズ番外編“スーパーDES-TAI”が、開催されました。
DES−TAI EURO CUPは、無事全4戦を終え、めでたくチャンピオンも決まりましたが、もう少し走りたリないし、まだ今年は終わってないし・・・、と言う事でオートポリスのご好意によりスペシャルイベントとして、 もういちどDES-TAIやろう!?と言う事になりました!(^^)!。それに今回はスペシャルイベントと言う事で、参加車輌に制限なし!!、それに今回、なんといつもDES-TAIを盛り上げてくれるアルテロッソからポルシェ、しかも全国のサーキットを転戦しているポルシェ使いが大量参加、それに元2輪GPライダーで、今年アジアンGTにランボルギーニで参戦した、ディランゴレーシング青木拓磨選手がDES−TAI EURO最速マシン、サカモトアドバンポルシェ996RSRをレンタルして特別参加!!、青木選手はバイクのテスト走行中の事故で下半身不随になり、その後4輪に転身、両手だけを使ってのドライビングなんです。それで急遽ドライブ装置を取り付けての参戦です。また地元テレビ局が青木選手のドキュメンタリー番組を制作すると言う事で、今日は撮影スタッフもやってきています。で、今回非常に残念なのは通常の日曜日、そのため今までのDES-TAIと違い、場内アナウスがないという事、ライブカメラも動いていないんですよね、通常ならJAF戦(ゴールドカップシリーズ)やビッグイベントの前座なので場内ライブカメラとアナウンサーの実況中継が有るんですが、今年のビッグイベントはすべて終了、急遽決まったイベントなので少し寂しいです、でも参加者の皆さんはそんな事は関係ない!!、そりゃドライバーは走り出したら何も聞こえませんからね、ピットはいつも以上に活気にあふれてアドレナリンビンビン出しまくっているようでしたよ(^−^)。
今日は青木拓磨選手が特別参加と言う事で、スタート方式を参加者の皆さんの了解を得て、何時ものグリッドスタートからローリングスタートに変更しました。これは青木選手のマシンが、それように作られた物ではなく、普通のシーケンシャルMTの為、両手だけでのスタート操作は難しいかもと言う配慮からでした。
予選は何時もと違い30分を予定しています。青木選手、今日始めて自分の乗るマシンと対面したそうで、果たしてどうなる事やらと心配しましたが、ご本人何も心配してないご様子でした^^;
それ以外では、今回国産勢も参加してくれました、RX7、シルビア、シビック、そしてあの九州ナンバーワンの○尾さんがS2000(リーサル植ポンS2000)で、Nクラスに参戦、また何時ものポルシェ軍団、坂本GT2、久保RSR、そしていぶし銀の走りで今年のNクラスチャンプ、大殿911(ブロックバード)等、残念ながらまたしても広本スーパーセヴンは前日まで、悪戦苦闘してエンジン組み上げたけどコンピューターがイマイチと言う事でドタキャンを余儀なくされ、総勢16台によるスーパーDES-TAIとなりました
予選は今回余裕が有るのか、最初からガンガンと言うより、皆さん、マシンセッティングを兼ねての走行で、コース上は混雑していませんでしたね、そんな中、初めて乗るマシンをどう操るのか!?青木選手に注目です。
青木選手の話によると、ブレーキ、アクセルは左手で、右手は通常のシーケンシャルMTの操作だそうです、え!?
それでブレーキングしてシフトダウンは??と疑問に思ったら、ナナ なんと!!コーナー手前ではブレーキングとシフトダウンをやるために、一瞬両手をハンドルから離してしまうと言う事らしいのです!?これをオートポリスだと1コーナー、3コーナーS字入り口、1ヘヤ、2ヘヤ、そしてジェットコースター下りから左コーナーと手放しになるそうですよ!?それで本当に大丈夫なの??と心配ですよね!?今日はカメラも随所に配置されて、青木選手の走行シーンも撮るそうです、そして年末のドキュメンタリー特番を作るそうです。
予選はDES-TAIシーリーズ最終戦でポールを決めた、AKIMIYAZAKI997RSRが怒涛の走りで、1分53秒603と言うとんでもないタイムで、ポールショット、2番手江本997CUP、3番手アルテロッシ997CUPが1分57秒台で続きます、アルテロッシさん、今日は何時ものフェラーリチャレンジじゃなく、ポルシェCUP転戦用の997での参加です。注目の青木選手は、初めて乗るマシンで、しかもハンディを背負っての走行ですが、外から見てる分には、まったくわからないようなスムーズな走行です、そしてタイムは2分03秒561と言う初めて乗るマシンとしては驚異的なタイムを記録しています。これ両手だけでの操作によるタイムですからね、しかもブレーキングは両手離して・・・です(@д@;)
また国産勢のトップはなんとリーサル植ポンS2000、タイムは2分03秒306というこれまた多分S2000では聞いたことないような?凄いタイム、青木選手の前6番グリッドをゲットです。この二人決勝でも熱い戦いを繰り広げることになります!?、名は伏せますが、リーサル植ポンさん、オートポリスで公式戦でもタイトル総なめの実力者なんです、片や元GPライダー、片や九州のチャンピオン、マシンはハンディありながら純粋なレーシングマシンに、軽量で機敏に動けるS2000、これもDES-TAIならではの戦いになりそうですよ!?ちなみに今回青木選手が乗るサカモトポルシェRSRに以前乗った植ポン選手、当時のDES-TAI記録を更新して優勝してるんです。それから3年以上のブランクがあり、再整備しての参戦なんですよね、しかも青木選手はぶっつけ本番!!昨日補助装置が出来上がり、今日がシェイクダウン、でもご本人凄く素直で乗りやすいですという話でした。上の写真、3コーナーS字入り口ですが、黄色いシビック、これは群馬から初参加の外国人アシャン選手、ディランゴレーシングの一員ですが、初めてのオートポリス、初めてのマシン、初めてのラジアル!?
での走行で、勢いあまってグラベル直行でした、なんとSタイヤ組みと同じブレーキングポイントで曲がろうとしたら、ぜんぜん曲がってくれないと嘆いていました!!でもすぐに学習してたみたいでしけど・・・
その他では、RX7で参加の野崎さんが、なんと走行の風圧でリヤウィングがへし折れると言うハプニングが・・・
ご本人、折れて吹き飛んだのがわからず、周回してたそうですがオレンジボールでピットイン、ウィング半分無いと告げられ、仰天したそうです。「どうりで左コーナーは良いけど、右コーナーになるとどうも落ち着かない?ふらつくなぁ〜〜??」とは思って走ってたそうです、大事に至らず良かったです、後で回収されたウィングの切れ端ですが、上手い具合にグリーンまで飛んで行ってたそうで、他の参加車輌にも被害なく良かったです。
タイムは2分07秒480で9番グリッド、わたしに言わせればウィング要らないんじゃないの??と言う凄いタイムなんですけどね^^;。

今日は時間はたっぷりあります、それで、決勝前の時間を利用して、体験走行を企画しました、久しぶりに復帰のBMWM3C中川さんを始め、国産車総勢10台が参加してくれました、サーキット走行を体験して、九州で、いや全国でもトップクラスが競う、DES−TAI本戦を楽しもうと言う企画です、それで私もちょこっとだけ、参加させていただきました(^0^v。今日はイベント日じゃ無いため、サーキットスタッフが少なく、スタッフとしててんてこ舞いで本戦には走れないので体験走行枠で、今回灰色竜巻号のサスの設定変更をしたため、確認の為の走行です。バネレートを2kgづつ前後アップして、ショックをオーバーホール、スタビとアライメントを見直しての初走行なんです、なんとなくタウンユースではずいぶんマイルドになった感じなんですが、果たしてサーキットでは??乗り出して感じた事は、バネレートが上がった割には逆に良く粘る感じになりました。特に第二ヘヤピン、ここは、山状の為、頂点からトラクションが抜ける傾向になり、サスが動かないと、スピンしそうになります、ところが今回のサスは、綺麗にトレースしてくれる感じに、また下りきったジェットコースターエンドの左コーナーもアンダーが消え、アクセルオンのタイミングが前に来た感じでした
タイム計測はなかったんですが、なんとなく基本通りに乗れる!?設定になったようです。昔BMWトレーニングで習ったスムーズドライビングを思い出させるような動きをしてくれました。それでいて1コーナーの入り口もちゃんと荷重がかかり、ハンドル操作に無理なくフロントがついていくという感じですね、なかなか乗りやすい設定になったようです、5年間ほどサスいじってなかったし、またまた進化したかも!?なんてほくそ笑んでいますが、ドライバーの退化が始まってますからね(^v^;
今日は片山さん、率いるディランゴレーシングから青木選手を含めてニュー86で神之田、いけメンスリランカ人アシャンがシビックで走ります、そしてお昼は片山さんのガレージでスリランカカレーに、おしるこ、たこ焼きなど、盛りだくさんのご馳走でガレージパーティーです。ワイワイガヤガヤ楽しいひと時でした、アシャンさん「どうしてこのシビック曲がらないの!?」とそれに片山さん「あのね、タイヤ見た!?あれ普通のラジアルしかもほぼ終わってる、あのままで走る方がおかしいだろ」 と「なんだそうなんだ、じゃ次はタイヤかえれば良いよね!?」「当たり前だろお前(^^)」「あ!!それとあれABSないからブレーキやさしく踏めよな!!」となんか楽しい車談議もさてそしていよいよ、スーパーなDES-TAI決勝の時間です。
今日は半分近くがポルシェのレーシングカーとフェラーリ!!準備をするメカも忙しなく動き回っています 青木選手は最後の調整中!!なかなか本気みたいですが、、ここでメカが「あのこのマシン借り物だから、 エンジン壊さないように、7000RPMリミットね!!」と釘を刺しています。青木選手「わかった、これ、でもバランス良いからもっと行けるけど・・・」と、「ダメダメ、壊したら様にならないよ」ともう一度釘刺してました、このマシンの持ち主、サカモトさんからは8500まで回るからと聞いてたそうですけどね、確かに半端なマシンじゃないんでね、それにDES−TAIは遊びです!!これで壊しても何の特にもなりませんからね

ピットロードでコースオープンを待つマシン群!!九州にこれだけの高額レーシングカーが集合してくれました、すごいことですよね、このマシンが遊びとは言えマジ走りを見せてくれる九州唯一のイベント、それがDES−TAIなんです。
今日はローリングスタートです、各車一周してグリッドに着きます、そして前方にペースカーが着き、後方のグリーンフラッグを合図に、逸る気持をさえてのフォーメーションスタートです、競争開始は1周してシグナルタワーから、ペースカーは最終コーナーを抜けたところで、ピットロードへ逃げます、それからスタートラインまではポールのMIYAZAKIポルシェのペース次第、後方は前方グリッドの車にせまりますが、スタートラインまでは前に行ったらダメ!!なんですね、ローリングスタートは、これがまたポールシッターの駆け引きしだいと言う、面白い見所でもあるんですよね!?
さぁ〜ここからが大変なんです、実は今回何度も言うようですが、場内アナウスないし、ライブカメラも作動してないんです。それでレース展開を追うことが出来ませんでした、と言うわけで何時ものような時系列でのレポートが出来ませんm(__)m。でも走ってる皆さんは、そんな事はどうでもいい!!もうアクセル踏みぬかんばかりのアドレナリン出し切っての激走でしょう?多分(^−^)。
ローリングスタートだとスタートの迫力も何時もと違います、ほぼフル加速で全車1コーナーに殺到です。

それでもベテラン揃い、サイドバイサイド、テールツーノーズながらちゃんと相手を見切っての攻防です
トップはMIIYAZAKIポルシェ、どんどん逃げている、少しはなれて2番手江本ポルシェ、3番手争いは関東からの参加、滝沢クレイマーGT3RSRと今回ポルシェで参加のアルテロッシ997CUPが終始テールツーノーズで打表彰台争いを繰り広げていた。

また一番盛り上がったのはNクラストップを走る、リーサル植ポンS2000と7000回転までと言う誓約を守りながら、しかもコーナー手前ではハンドル手放しと言う青木拓磨996RSR!!、この2台も抜きつ抜かれつの大バトル、コーナーが早いS2000を上手くブロックしながらプロの技を見せる青木選手、流石です。そのほか予選で四苦八苦していたアシャンシビックも、ようやくコースと車の操り方がわかってきたのか、ノーマルラジアルで2分20秒台まで一気にタイムを詰めての走行のようです。またNクラスDES-TAIチャンピオンの大殿ポルシェ、青いイナズマ坂本GT2、真っ赤な久保993CUPも元気に走行中、いかんせん坂本GT2はタイムが伸びないようだが、どうもサスペンションがおかしいと途中ピットインリタイヤしたらしい!?
注目の青木選手!!今回、モニターもなく、場内放送もなかったため 見てた人は数少ないのですが、実は私も見ていませんでしたが・・・
オーナーのサカモトさんから終わってから聞いた話ですが、実は7周目くらいの最終コーナー右を回りきってストレートに出てくるアウト側に飛び出して行ったそうなんです。それももちろんS2000とのバトル中にです。ちょうど見ていたサカモトさん、「あ!!ヤバイコンクリートウォールにぃ〜\(◎o◎;/)と覚悟したそうなんです。実は今年のスーパーフォーミュラー(オートポリス)でカーテキアン選手がしでかしたのと同じ場所、そのときはコンクリートウォールに張られたバリヤを蹴散らしてマシンはコース上で大破してしまいました。ところがここからなんと青木選手、上手い具合にコース上に戻り左方向に3回転してそのまま前向いてストレート駆け抜けていった!!そうなんですよ、これにはサカモトさん「あれどうやってコントロールしたのか!?健常者の自分でもまず無理、しかもエンストもせず、素晴しいテクニック、アッパレ」と感嘆と賞賛の嵐でした!(^^)!、しかしまぁ〜ご無事で・・・、直後にいたリーサル植ポンさんもビックリだったでしょうねぇ〜〜。この場面、実はストレートでカメラすえていた青木選手のドキュメント番組を作るテレビクルーがバッチリ抑えてたらしいと片山総監督からあとで聞きました。もしかしたらこの華麗なテクニック、車載カメラとともに、年末特番(TKUテレビ熊本)で見れるかも??と言う話でした。青木選手は「あれは見なかったことに・・・いやいや何もありませんと言う事にしときましょうよ(*^。^*)」とごまかしてましたけどね
予選でウィング半分引きちぎれた!?アルテロッソFD3S野崎さん、実は決勝前に、「どうしよう、このままじゃ走らせてくれない、外すしかないか(ー_ー)!!」と思案顔でしたが、「そうだ!!反対側も短くすればバランス取れるかも!?ようしノコギリで・・・<`〜´>」と決断、思いきりよく真ん中だけ残してウィングをカット、そしてこの状態で再度オートポリスの車両検査を依頼、無事走行可のお墨付きをもらっての出走となりました、それがこの写真、センターだけの短いウィングになってますね(^−^)、でもこれで予選より速いタイムを記録したそうですから、これまたすごいことですよね、ダウンフォースいかがなあんばいだったのか!?無事今度は外れずに完走でした!(^^)!。
と言う事で、見てるほうもただただ凄い、速い!!と感動してるうちに、10周が終わり、MIYAZAKIポルシェがポールツーウィンでチェッカー、2番手は江本ポルシェ、そしてこちらも激戦の3位争いは関東遠征組みの滝沢がアルテロッシを抑えて表彰台、フェラーリ430の首藤が5位、そしてこれまた九州ナンバーワンドライバーリーサル植ポンS2000と激闘のすえ、一次はスピンにより後塵を拝しながら、流石プロと言うべきか!?青木拓磨996RSRがS2000を抜き返してゴール、で、そのS2000がNクラスのトップ、2番手は赤い993CUP久保、そしていぶし銀の走りで、大殿ポルシェ911がしぶとく3位表彰台ゲットでした。

そして各車パドックへと引き上げてきます、
素晴しいタイムと素晴しいバトルの
スーパーDES-TAIでした
今日の表彰式、アルテロッソレーシングのかわいいレースクイーンのお二人にお手伝いして
いただきました

 



総合優勝 AKI・MIYAZAKI フルサポートアルテロッソ997RSR


2位 江本 玄    サムライK2SPORTアルテロッソ991CUP
   
3位 滝沢 智幸   KREMER GT3RSR

 



Nクラス1位 リーサル植ポン  S2000
   
 2位  久保 孝治    993CUP

 3位  大殿 純央    Carrear

 


今回特別参加していただいた青木拓磨選手、不幸な2輪のテスト走行中の事故から不屈の精神で立ち上がり
不自由な体ながら、見事なドライビングを見せていただきました。また快く大事なマシンを提供していただいた
サカモトさん、本当にありがとうございました。青木選手の更なるご活躍をDES-TAI仲間共々応援しています、どうぞこれからも機会があれば是非またご参加いただけることを願っています。
今年も無事、DES−TAIシリーズ終えることが出来ました、DES-TAI戦士の皆さん、そして1年間
支えていただいたオートポリスサーキットの皆さん、またいつもレースを盛り上げていただいた
アルテロッシさん他メンバーの方々、ありがとうございました。また来年度も新しいDES-TAIを
よろしくお願い致します。オグネット997CUP小串さん、BMW M3CSL椿さん、来年楽しみにしています
早くマシンが完治することを願っています。
是非来年もDES-TAIで楽しくバトルごっこやりましょう

 アパルーサ DES-TAI事務局  スタッフ一同 (感謝m(__)m